第16回香川レインボー映画祭の報告

オンライン配信風景
オンライン配信は高松市丸亀町のレッツホール控室から3名のスタッフで行いました。

第16回香川レインボー映画祭をご覧くださりありがとうございました。香川レインボー映画祭初のまるごとオンライン開催でした。今までもいろいろと挑戦してきた私たちですが、今回もやりながら慣れていった感じです。皆様温かく見守ってくださってありがとうございました!(実行委員長:藤田博美)

鑑賞者数

Aプログラム『受け入れて』:32名
Bプログラム『青空になる』:32名
Cプログラム『半径3メートル以内の片隅で』:41名
Dプログラム『ナナサン』:50名
Eプログラム『I Am Here』:41名
延べ196名

観客の皆様の声

アンケートに書いてくださった皆様の声をここに掲載いたします。

映画の感想

ご感想ありがとうございます。制作者の方々も励みになると思います。

素晴らしい映画祭を開催していただきありがとうございました。過去に2009年、2015年の2回、岡山から参加いたしました。今年が3回目です。毎回でなくてすみません。今回は5作品すべて観ました。どの作品も予備知識なしで拝見しました。つたない感想ですが、お許しください。

『受け入れて』
主人公の気持ちは理解出来なくはないのですが、身体にメスを入れるということにはさすがになじめず、母親の気持ちもよくわかるし、塾の同僚の女性の、今のままで好きなんだという気持ちにも共感しながら観ました。ただ、乳房の手術のあと、本当に嬉しそうな姿を見ると、本当にやむにやまれぬ気持ちだったのだろうなとも感じました。ラストでほっとしましたが、本人は本当に納得したのかどうか……気がかりです。

※映画の感想とは少し離れますが……
映画の中で主人公のことをアウティングした女性がいましたね。絶対してはいけないことですからプロットとしても、啓蒙的な意味でも、重要なエピソードなのかなと思います。ただ、観ていてとても嫌な思いをする人がいるんじゃないかと心配してしまいました。こんなことを書くのは、先日、岡山映画祭で『カランコエの花』の上映を観て、一般の人が観てとても勉強になる映画だなと思いましたが、映画祭のスタッフの中には当事者の周辺のひとのやってはいけなかった行為がいっぱい描かれているのを試写で観て、上映に反対された方があると聞いたからです。繊細な方にはそういうシーンが耐えられないこともあるのですね。ぼくは平気なのですが、連れ合いは観て辛い映画は観たくないといいます。


『青空になる』
叶わない恋ってあると思います。というか叶う方が圧倒的に少ないと思います。ましてや同性を好きになってしまった場合は辛い思いをすることが多いでしょう。この映画の場合、自分の気持ちをぐっと抑えていて(抱きついてしまったこともありましたが)、それが無難な選択だったと思いました。友だちづきあいはずっと続いていきそうだと思いました。ただ、その分、あまり話が盛り上がらなくてやや退屈でした。

『半径3メートル以内の片隅で』
たった25分の映画ですが、エンタテインメントとして、今回の上映作品の中で最高のできだったと思います。面白かったです。最後も気持ち良く締めくくってくれました。

『ナナサン』
複数の人を愛する女性の映画。主人公がとても魅力的な女性だったので、すんなり話を受け入れることができました。自分のことを考えても、複数の人を同時に好きになることはしばしばあったと思います。とても綺麗な映画でした。好きです。

『I AM HERE ― 私たちはともに生きている―』
FtMの監督さんの撮られたトランスジェンダーをテーマにしたドキュメンタリー映画。多くの当事者のインタビューで構成された力作。多くの人に観て貰いたい映画。今回の上映作品の中で、一番感動しました。特に最後の、皆さんによる I AM HERE のメッセージ集ではこみ上げて来るものがありました。監督さんのお話では、来年、岡山でもレインボーパレードをされるとのこと……楽しみです。

映画祭の進行について……
映画と映画の間隔をあと5分長くしていただけると、トイレとか食事とかに都合がよかったです。

他で見れない貴重な映画を観ることのできるこの映画祭には本当に感謝します。多くの人に参加してもらいたいです。SNSでもシェアします。
次回を楽しみにしています。
映画祭のスタッフのみなさま
1日、釘付けで見せていただきました。
5本とも、いろいろと、考えるきっかけを頂きました。「受け入れて」
社会の認知度が低いために、若い人達が苦しむのは、あってはいけないと思います。
映画のなかの、あなた自身が差別していない?と、彼女がいった言葉が、心に残ってます。

七三。
最後の絵本のシーン、絵本の内容も素敵だとおもいました。浮気は、こそこそ隠れて行動しますが、、あんなにオープンなら、、何も悪くないです。
友達ではない、、三の付き合いに、興味をもちました。

三メートル。同性愛の人の存在は、社会では分かりにくいです。同性愛に限らず、職場と違う時間があって当たり前なんだなあと、気付けてよかったです。ドラマ、「きのう何食べた?」が好きで見てました。ふと、、思い出しました。

「I am here 」ずーっと見たかったから、見てよかったです。見なさんの、本音を聞けて、よかったです。

ありがとうございました。
Eプログラム:I Am Here -私たちはともに生きている₋
監督さんが仰っていたようにアーカイブとしても貴重で、色々なトランスジェンダーの方の姿と生の声を聴けて良かったです。特に、手術要件のこと、子なし要件のこと、当時を知る方々からの言葉には、けして過去のものではない重みがあり、テキストで読むのとはまた違った理解が深まりました。
全作品見ました。いずれも引き込まれるストーリーでした。「受け入れて」涙なしでは見れませんでした。当事者の苦しみが胸に突き刺さりました。お母さんの気持ちもわかります。どちらも悩んで苦しんで自分を受け入れていくのでしょうね。「青空になる」ベタだな~と思ってしまったけど、きっと狙ってたんでしょうね。全員が拒否することのない人ばかりで安心してみていました。「半径3メートル以内の片隅で」その後がすごく気になる…春日部さんかわいい!途中までは辛い役だなあと思ってたけど、ラストで笑わせにきて、あ、そっち用人だったんだ!とやられました。「ナナサン」哲学的なとても不思議な映画でした。心に疑問を残し、何度でも考え、想像し、いくつもの答えを出したくなるストーリーでした。答えはひとつじゃない。「IAmHere」法律とか全くわからないのですが、やっと針の穴くらいの大きさの変革ができた程度でこれから大きく大きく変わっていかなくちゃいけないってわかりました。
「ナナサン」
人それぞれいろいろな愛し方・形もあるし、それの受け入れ方も人それぞれであることを知った。
「I Am Here -私たちはともに生きている」
常日頃から相手を認め合うことが、トランスジェンダーの人にも住み易い社会を作ることになるのだろうと思い直した。
『ナナサン』「ポリアモリーもの」としては3人でハッピーになる展開を見たかった気もしますが、主演の俳優さんが3人ともとても魅力的で、作品全体のちょっとユルくて危うい雰囲気とマッチしており、ずっと見ていたいような中毒性のある映画でした。
『I Am Here-私たちはともに生きている-』戸籍変更や手術に対する考え方など、当たり前ですがトランス当事者の中にも様々なスタンスの人がいるのだと感じました。鑑賞した当事者が、自分の考えに近いロールモデルを見つけることができたらいいなと思います。
職場でのアウティングの話などは聞いていてしんどかったです。「元・女」のようなアイデンティティを押し付けられることがないように、一方で、例えば医療の場面ではトランスであることを前提としたケアが受けられるように……どちらも、トランスの人が「ともに生きている」ことが当たり前という認識を誰もが持つことで、実現できるはずです。この作品がたくさんの人に届きますように。
出演されていた方々の「強く生きて」というメッセージが印象的でしたが、本当は、強くなくても、シスジェンダーの人と比べて特別に頑張らなくても、トランスの人々がふつうに生きていける社会になるよう、自分もできることを見つけていきたいと思いました。
ナナサンを観ました。皆がどこか不器用で、ジャッジされないまま物語が進み、登場人物への共感や人間味を感じました。いわゆる三角関係の物語で、性別を問わないキャラクターがいると、物語に奥行きが出るのだと思い、続きが観たくなりました。
I Am Here -私たちはともに生きている
トランス当事者の話のさまざまが聴けたのは本当に良かった。最後の場面の元気や前向きな感じがまぶしくてやや辛いと感じました。
『青空になる』観てて面白かったです。
『半径3m以内の片隅で』展開が良かったです。
『ナナサン』3人での生活が興味深かったです。
『I Am Here -私たちはともに生きている』トランスジェンダーの置かれている状況や、法的なことなど、色々と知ることができました。出演されてた皆様より元気を頂きました。
I AM HERE
こんな貴重な映像を、2020年のいま観れたことに感動しています。実際に移行を経験する人々の多様な声をこれだけ聞けたこと、特例法制定時の運動家のひとたちのこういった語りを聞けて本当に良かったです。虎井まさ衛さんの姿がみれたことがとても嬉しいです。
【観た作品】ナナサン
【感想】とても美しい作品。内面にある純で真っ直ぐなものが浮き出て見えました。定義は人が決めているだけに過ぎず、この作品を観て、本来の定義は一人一人が決めるものだと実感しました。花の形や色が違うように、固定観念にとらわれずに自分に素直になることが最も輝ける。その美しさを見事に表現した作品。

映画祭への意見・要望など

スタッフ一同ありがたく受け止めております。
次回もどうぞよろしくお願いします。

オンライン上映のチケット購入からZoomでの視聴まで、すべての段階がスムーズにできてストレスフリーでした。『I Am Here-私たちはともにいきている』を観られてよかった!スタッフの皆さま、ありがとうございます。
16回にも及ぶ持続的な映画祭の取り組みに、敬意を表したいと思います。今回は、オンラインで開催していただけたお蔭で視聴でき、ありがたかったです。なかなか上映機会が少なく注目していた映像、見逃してしまった映像に触れる機会になりました。アフターコロナで、会場で臨場感をもって空気を共にして見る映画も素敵ですが、これを機に全国から参加できる映画祭を模索してみていただけたら嬉しいです。
企画や準備などお疲れさまでした。今年初めて参加しました。映画が大好きなのに、今まで15回も開催されていたこと、全く存じませんでした。大好きな「ブエノスアイレス」も上映されたのですね!スクリーンで見たかった・・・もっとこの映画祭が広まり、知る・考えるきっかけとなり、みんなが幸せに生きられる世の中になりますように。
オンラインは参加しやすかったですが、スタッフの方々は大変でしょうね。お疲れ様でした。ありがとうございました。
東北に住んでいるため、以前から、気になるけど香川は遠い…と思っていました。今年はオンラインで参加できてうれしいです。ありがとうございました。関わられた皆様、お疲れさまでした。
2作品鑑賞しましたが、作品→トーク→作品→トークとぶっ通しだったので、間に5分くらい休憩があったらいいなと思いました。
札幌からオンラインで参加しました。継続してくださってありがとうございます。
有意義な映画祭をこれからも続けてほしいです。コロナの影響とはいえ、遠方からでも参加でき、観たかった映画がみれてよかったです。ありがとうございました。
今年はオンライン開催でしたので、高知の自宅でゆっくりと楽しむことができました。
香川にはそうかんたんには行けない北海道から視聴させていただきました。こんなに素晴らしいイベントを開催してくださってありがとうございます!
来年は映画館に香川のみなさんが集まれることをお祈りしています。おつかれさまでした!!
貴重な作品をありがとうございました!

以上です。

LGBTIQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス、クィア)を扱った映画を上映しています。