「ソウル・フラワー・トレイン」レビューbyユカリーヌ

2014.1.20(月)、大阪の中でもかなり
ディープで昭和な町 十三の第七藝術劇場で観た
「ソウル・フラワー・トレイン」。

以前、京都で行われたシナリオワークショップで
教えていただいた西尾孔志氏の監督作品。
原作はロビン西の漫画。

大阪への愛とストリップ劇場への想いを
感じるヒューマンドラマ。

上映後に西尾監督が舞台挨拶をした時、
「寅さんみたいな映画にしたかった」と
述べられたが、寅さんファンの私にも
それが伝わってきた。

笑えて、泣けて、せつなくなって、
お色気もあるのに、心がほっこりとした。

原作はオッサンの話しなのだけど、
映画では、キュートな女の子をメインに置き、
彼女の抱えたドラマを描くことで、
父親と娘のドラマと対比させ、より深みが増し、
バランスよく、どの人物も生き生きと息づいていた。

伏線の張り方やアイテムの使い方も絶妙で、
原作の雰囲気を残しつつも、女の子が
素敵に描かれ、どこを切り取っても愛しさが感じられる。

「ストリップ芸大全」という本をSNSで
アップした時、「花電車って何?」と質問され、
説明したところだったので、映画の中で
花電車ショーが出た時は、ニヤニヤした。

ファザコンだったくせにロクデナシの私は、
特にこの映画の中では、自分と重なる部分もあって、
平田満演じる父親の気持ちに寄り添ってしまい、
泣けたし、父に心配をかけていたのだろうと、
心がとても痛くなった。

(ユカリーヌ)